人生のバイパス

<人生のバイパス>

人生のバイパスを選び、通る人がいる。

早く到着しようと楽で平坦な道がバイパスだ。

同じ到着点を目指してはいるが、得るものは違う。

楽なバイパスを通ることで、そこへ到達するまでの

時間を短縮できるかもしれない。

バイパスを通る人から見れば、

旧道を走る人を遅くも思い、

「バイパスの方が楽で良いよ」とも誘いもするだろう。

ただ、それは恐れなのだ。

旧道を通っている者にしか得れない何か。

「バイパスの方が楽なのに。」

=「旧道でしか得れない何かは私には無い。」

それは、知識とは違う。

伝聞される知識というものは、バイパスを通ろうが

旧道を通ろうが得るもの、そして時間が

数十倍も開くことは無いだろう。

伝聞される物は同じだからだ。

そこにあるのは、知識の理解度・記憶力の違いだけ。

そして、知識は経験では無い。

ただ、人生は違う。

未来を予想することは幻想でしかなく、

過去は、思い出す段階で良くも悪くも変えることが

できる。

今、現在から目をそむけてはいけないのだ。

困難の少ないバイパスへ逃げるな。

旧道を通ることへの恐怖を止めよ。

見落とした結果が今の自分ではないだろうか。

恐れるな。

その時、その時超えなくてはいけない問題こそが

自らを成長させるのだと知れ。


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